学習会12/8「将来の主力電源~自然エネルギーはどこまで使えるか?/北海道ブラックアウト・九州再エネ出力抑制から学ぶこと」

2018年9月6日に北海道を襲った震度7の地震で、北海道全部が停電するという初めての「ブラックアウト」を知りました。

2030年に実現を目指す電源構成比率、再エネ22~23%という計画ですが、その内容もしっかり学習しようと言うことで、環境エネルギー政策研究所の松原弘道さんにご講演いただきました。

72Pにもおよぶスライド資料を全部、紹介してくれました

<松原さんのお話しの流れ>

・世界の再生可能エネルギーの動向、欧州との比較、パリ協定の意義

・日本の状況、エネルギー計画と問題点

・九電出力抑制問題、北海道ブラックアウトの経過

 

・電力自由化が進む中での再生可能エネルギー転換への課題

<まとめ>

①知ること ・気候変動のリスクを知る ・原発の制約とリスクを知る ・化石燃料の制約を知る ・自然エネルギーの可能性を知る ・省エネルギーのメリットを知る

②考えること ・持続可能な社会について考える ・次世代のことを考える ・未来のエネルギーのビジョンを考える ・省エネルギーの方法を考える ・自然エネルギーの増やし方を考える ・エネルギーの選び方を考える

③参加すること ・セミナーやシンポジウムに参加する ・NGOのサポータや会員になる ・ボランティア活動に参加する ・地域の活動に参加する ・選挙などを通じて政治に参加する

④実行すること ・省エネルギーを実践する ・CO2排出量を8割減らす ・自然エネルギーを選択する ・自然エネルギーを導入する ・消費者として企業を選ぶ ・政党や政治家を選ぶ

後半は協議会理事の岡山秀行さんが「電線・送電線・系統・変電所・バンク逆潮流・・・実務面から」というタイトルで、かなり専門的な話題提供をしてくれました。

 

 

 

 

 

お二人のお話しを聞いた後に参加者と一緒に質疑応答、意見交換などしました。参加者は少なかったですが、中身の重い学習会でしたので、いろいろな宿題を皆さん、持って帰っていただいたと思います。

文責:事務局里中

「第3回全国小水力発電大会in富士宮2018」(12/13-15)写真レポート

2018年12月13日~15日にかけて、静岡県富士宮市で開催された「第3回全国小水力発電大会」に参加してきました。関西協議会からはパネラーも含めて、7名くらいが参加していたと思います。今回は地元、富士宮市民の方が大勢参加されていたのが、これまでの開催と雰囲気が違っていました。

今でも大会のHPが残っていますので、概要は下記を見てください。

http://j-water.org/taikai/

現地に行くまでは富士宮市のことをよく知らなかったのですが、富士山の西裾野にひろがり、静岡から甲府へ至る、身延線沿線の本当に水の豊かな街でした。

快晴の富士山。大会会場の文化会館は、写真裾野左手に見える富士宮市街地に。浅間神社の横でした。

 

ここから写真とキャプションで大会の様子をお届けします。

 

 

文化会館の入口
参加者に「富士山の湧水」を配布。富士宮市の全面的な支援があり、市職員の皆さんのウェルカム受付。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地元高校生が元気いっぱいの太鼓演奏で、オープニングスタート。
大会主催者、来賓のごあいさつ

基調講演「再生可能エネルギーを活かした地域の持続可能な自立」倉阪秀史先生

小水力産業を支えるさまざまなメーカー、資材などの企業展の様子

 

第一分科会「地域貢献と経営の両立」進行役は小林久先生

 

パネリストに関西協議会の会員松崎将司さん登壇。伊賀市の馬野川プロジェクトを紹介

 

富士山の湧水が溶岩の間からあふれ出てできた池「湧玉池」。こんな静かな池なのに。

 

「1秒間に3.5キロリットル」が年間変化なく湧いている・・・すごいです。

 

湧玉池から神田川になる出口。この流れを見ると、なるほど、です。

 

 

神田川は富士山世界遺産センターの横を流れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

富士宮市を流れる河川の恵みを本当に活用しつくしている街だと、今回初めて知りました。「小水力発電全国ランキング・第1位」(ダントツ)の街なのです。

その紹介図pdfです。

富士宮 小水力発電所

ひとつの川を利用し尽くす発電所の数々。そうした事が可能な地形と水量が本当にうらやましい富士宮市での大会でした。              文責:里中

 

 

 

12/8学習会予告「将来の主力電源~自然エネルギーはどこまで使えるか?/北海道ブラックアウト・九州再エネ出力抑制から学ぶこと」

今年の9/6に北海道東部を襲った震度7の地震で、北海道全部が停電するという初めての「ブラックアウト」を知った私達ですが、そこから学ぶものを整理して政府が基本政策としている「再生可能エネルギーを主力電源におく、2030年に実現を目指す電源構成比率を22~24%とする」という計画を正確に知ろうと企画しました。

また、そうした計画や停電時に、水力発電が果たす役割とはどんなことがあるだろうか、などを皆さんと話し合いたいと思います。講師の松原弘直さんは、自然エネルギー政策を専門とされていて、最新の再生可能エネルギー事情に精通された方です。

年末の忙しい時期に入る土曜日ですが、ご予定に入れていただきますようご参加をお待ちしております。

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○2018年 12月 8日(土)午後1時半~4時半

○場所:京都市中京区 四条通り西洞院、西北角 
    京染会館 6階会議室

京染会館 075-221-1966
http://www.kyozomekai.or.jp/access/

※京都駅から地下鉄烏丸線、四条駅下車、徒歩8分
※阪急京都戦、烏丸駅下車、徒歩8分
※京都市営バス、四条西洞院バス停からすぐ

○講師、話題提供者:松原弘直さん(特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所)

○タイトル
「将来の主力電源~自然エネルギーはどこまで使えるか?
    /北海道ブラックアウト・九州再エネ出力抑制から学ぶこと」

ISEP(運営体制) 主席研究員 松原弘直さん

団体概要/運営体制

○松原さんを交えて参加者と話しあってみたい事

・北海道ブラックアウトの原因と教訓は?
・北海道だけの特殊事例なのか、関西電力はどうなのか?
・一極集中電源の危うさとは?
・地域分散エネルギーとはどういうイメージか?
・電力改革なしに、地域分散、スモールグリッドは出来ないのか?
・系統が停電しても、地域に発電所を持っていれば小さいエリアでも配電、電力供給は可能にならないのか?

○資料代:500円

○参加申込:協議会メルアド info@kansai-water.net
又は
協議会携帯電話=080-7051-5830(里中)

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学習会終了後、近隣で望年会もと思っておりますが、現時点では会場が未定です。
追って、お知らせしますので、こちらの方もよろしくお願いします。

2018/10/13-14 レポート:第7回小水力発電を訪ねる旅~新旧交代さ中の鳥取県を巡る~

今年で7回目を数える小水力発電を訪ねる旅は、2012年第1回目の広島・岡山方面の「続編」とも言える企画となりました。

関西広域小水力利用推進協議会が設立したのは2012年ですが、当時、多くの会員が(小水力発電ってどんなものか、実物を見たことがない・・・)という状態での初めてのツアーでしたが、それから6年後、中国地方の小水力発電所の多くは更新時期を迎えています。

1950年代に建設された発電所も歳を経る事、60年以上。長い寿命を誇る水力発電を更にこの先、維持していけるのかどうか、その過渡期の様子を目に収めておきたいと、2日間、15名の参加者と京都から鳥取県にバスを走らせました。

*************ここから、参加者の古崎さんのレポートです***********

小水力発電施設は適切に維持管理すれば50年、100年と利用可能です。戦後、中国地方では小水力発電所が活発に建設されてきました。 それらが長い歴史を経てリプレースの時期になりました。新たな機械設備と交換することで新たに生まれ変わった、また、生まれ変わろうとする発電所を今回見学させていただきます。

○10/13(土)一日目

京都駅に集合しバスで鳥取県に向かいました。バス内で協議会会長挨拶から始まり、車内で自己紹介を行いました。初参加は私を含め4名で、リピーターのベテランの方が多くいらっしゃいました。小水力を仕事とされている方を始め、今後導入検討に向けて勉強して見たいと考えておられる方、知識のレベルは様々です。移動中もマイクを回しながら意見交流です。先日の北海道停電や九州での太陽光発電の出力制御などタイムリーな話題が続きました。

さて、まず向かったのは南谷発電所です。元々の発電所が60年ほど稼働し、それらをリプレースし再稼働している箇所です。

発電所や取水口へ向かう前にため池前で天神野土地改良区の杉原様にお話を伺いました。なぜ小水力発電を始められたのでしょうか。天神野土地改良区はため池を数点保有されています。その中の一つは農水用の貯水施設として中国地方最大級のものです。農業組合費が高騰化しており、豊富な水資源での発電収益で軽減したいという思いがあったそうです。

水中に設置されたドラム型の無電源除塵機

こちらはユニークな取水で有名ということで楽しみにしていました。ヘッドタンク地点に無動力のドラム型の除塵機が設置されていました。水流の勢いにより除塵機が回り、ゴミを金網にひっかけて上へ流す仕組みになっています。ゴミはオーバーフローとともに流れて行きました。

ある程度水かさが必要なシステムかと思いましたが、年を通じて水量変化の少ない箇所に設置するにはいいアイデアなのではないかと考えました。シンプルな仕組みではありましたが、水路幅が直前に倍ほどに広げられており、水の勢いを弱めるなどの工夫がされていました。

フランシス水車。リプレース前もフランシス水車だったそう

南谷発電所の総工費は2億円であるが、国から50%、県から25%、市から11%合計86%の補助を得たとのこと。リプレース後も出力は以前と変わらず90kW。使用水量を増やしたかったそうだが申請が煩雑であり断念したそう。

 

 

当日はオーバーフローの水路に水が多く流れており、もったいないのでは、使用水量を増やすか、この箇所に螺旋水車を設置すれば良いのではという声が挙がった。

これらの疑問について、「ため池には発電所の導水管を通った水のみ貯蔵される構造になっている。ため池は現在、池掃除のための池干し期間であり、意図的に取水量を減らしている。そのためガイドベーンが普段は自動制御であるが今は手動で調節している。また、たくさんのオーバーフローの水量を発電に使用することも検討したが、新たに手続きが必要であり、設備費用を考えると採算が合わないことが判明したため現状のような発電所となっている」とお話しいただきました。

次の見学先の山守発電所へ移動しました。山守発電所は現在稼働停止しており、リプレース検討中の箇所です。

山守発電所の外観

先ほど訪れた発電所で保全管理メンテナンスを請け負っていたプラントメーカーがリプレースに向けて現在検討中だそう。

一箇所のパワーハウスに二つ水車発電機が設置されていました。別々の河川からそれぞれ取水して、二つの河川の特徴を生かしたおもしろい事例だと感じました。

廃止当初のままで、時が止まったかのような発電所を見学することができて大変興味深かったです。

発電所内。水車発電機。

宿泊先の浜村温泉のホテルへ移動し夕食・懇親会、また二次会が行われ初日が終了致しました。

※ここまで、賛助会員(有)イー・セレクト:古崎さんが担当

 

 

○10/14(日)二日目

快晴の朝、二日目のスタートは鳥取県水素エネルギー推進コンソーシアム「鳥取県、鳥取ガス、積水ハウス、本田技研」が整備、展示システムを運営する「すいそ学びうむ」を見学しました。

09:20、朝一番の見学でした。
「水素って何?」「どうやって作るの?」小学生に戻った気分で。
これぞ燃料電池自動車(FCV)。蓄電能力はEVをしのぐ。

太陽光で水素を「つくり」、「ためた」水素を車で「使う」という流れを、見て、体験できる施設に、参加者の皆さん、予想以上に興奮の様子。

EV・FCVにためた電力を、停電した家に送る、という装置を見て(なるほど、電気は電圧の低い方に流れるからなんだ)と。聞いたり、読んだりよりも、やはり実物です。

場所を県立布施運動公園会議室に移して、鳥取県環境立県推進課、次世代エネルギー推進室の大石さんから、鳥取県の再生可能エネルギー導入の取り組みをレクチャーしてもらいました。

「最初はバイオマスから僕はスタートしました」と気さくな語り口の大石さん

大石さん「鳥取県の電力需要に占める再生可能エネルギー比率は35%、全国比率が15%なので、かなり高いです」

鳥取県は、多種の再生可能エネルギー(バイオマス、水力、太陽光、風力)(温泉熱、地中熱)を実現しており、とてもバランスのとれたエリアであることも実感できました。

 

続いて、「市民エネルギーとっとり」代表の手塚さんから、市民共同発電をつくってきた経過や、発電事業者となった立場から、再生可能エネルギー、小水力発電に寄せる期待を語ってくれました。

手塚さんが作成してくれたスライドは後日、参加者と共有しました

手塚さん「古い小水力発電所の建屋内部を見た時、(これはすごい)って鳥肌が立ちました」とのエピソードを紹介。

小水力男子の皆さんは思わず「うん、うん」。

手塚さん、かなりの小水力女子なんですね。親近感グッときました。

 

「行政+発電事業者+市民・協議会」がこうして一緒の場で懇談できた事は、これまでのツアーになかった事で、新鮮な驚きと出会いができました。

午後は鳥取道、用瀬インターを降りて、別府小水力発電所(別府電化農業協同組合)へ移動。

黄色い壁が新建屋。その左の建物は、旧発電所記念館。

鳥取道と佐治川がクロスするあたりに立地する別府発電所は、1954年に運転開始した古い発電所ですが、2017年にリプレースされました。

取水水量と落差は当時とほとんど同じですが、水車を取り換えたことで旧117kWから134kWにアップしています。

 

一日目に見学した、山守発電所と同じ導水パターン。

別府村の人々も協力して建設した旧別府発電所は、長い間、村の財政を支え、活力の源泉となりました。

独特の導水塔など、旧発電所の記憶を残すために、模型ジオラマを製作して、記念館で展示していました。

 

 

記念館の中には、古い水車、発電機、当時使っていた事務用品、板に墨で書いた当時の記録、関係者の名前、黒電話など、できるだけ残しておきたいという気持ちがこもったものばかり。ここは小水力発電の歴史を知るうえで、将来的にも貴重な場所になるでしょう。

 

発電部長さんの岸本さんが解説してくれました。

 

 

 

新しい建屋内部。1階に電気設備、地下ピットに水車発電機。水車タイプはS型チューブラ。

佐治川への放流口。豪雨、台風の時に川の水位があがってきても、逆流しないようにしてあるが、どうしても擁壁のそばに、砂が溜まるのが今の悩みとの事。

 

 

 

 

 

今回はマイクロバスに15名とコンパクトな人数でしたし、行程が本当に予定通り、時間通りに進んで、お天気も良好、事故もなく無事、京都に戻ることができました。ご協力いただいた参加者の皆様にお礼申し上げます。ツアー終了後、参加者の方から「とっても面白かった」「興味深い場所ばかりで良い体験になった」との声をいただきました。

最後の写真は、一日目に案内、解説してくれた天神野土地改良区の杉原さんが、農業用ため池、大山池の前でお話しているところです。

「天神野の歴史は、ずっと闘いの連続だった」「でも、闘わないと何かを得ることはできない」・・・郷土の先人が歩んできた苦難の歴史を、今、水力と太陽光という再生可能エネルギーを活用して、未来に受け渡そうとする杉原さんの姿と言葉に勇気をいただきました。

今回のツアーでは訪問先の方、鳥取県様、他たくさんの皆さんにお世話になりました、この場を借りてお礼申し上げます、ありがとうございました。来年のツアーができますかどうか、まだ分かりませんが、2019年という年が小水力発電にとって、エポックになる年になるならば、ツアーを続ける意義はありそうです。

その時には、どうぞ皆さん、ご参加をお待ちしています。  (文責:事務局・里中)

 

 

 

 

第3回、流量観測体験会~米原市で開催しました 2018/08/25

2018年8月25日 滋賀県米原市上板並の姉川に於いて、「キャッチアップ講座『流量観測体験学習会第3回~上級編』」が開催されました。酷暑の中、一般参加・協議会参加者総勢20名の皆様にご参加頂き『上級編』にふさわしい環境の下、充実した流量観測体験学習会でした。

地元区長様のご厚意により、姉川に面した上板並集会所内で冷房完備の一室をお借りすることが出来たのも学習会成功の要因でありました。この場をお借りして、地元の皆様に御礼申し上げます。

座学の会場、公民館を貸していただいた西田上板並区長さん(左の男性)

 

 

 

 

 

 

さて、今回の流量観測体験は、部屋と現場が近かったため「部屋で説明」→「現場で選定」→「部屋で確定」→「確定現場で測定」→「部屋でデータを検証・まとめ」と言うようにフットワークも軽やかに二往復半致しました。

基礎知識を学習してから、現地へ

取水候補3地点を見て回り、さて、あなたなら、どこから取りますか?


そして得られた結果が、浮子測法で3.241㎥/s・流速計測法で2.307㎥/sでした。この乖離は、浮子法での観測のキメが荒かったためじゃないかと思われます。

 

 

今回、観測対象となった姉川のポイントですが、某電力会社の水力発電所における減水区間であるという点でも本格的な舞台であったということですね。お世話頂きました当協議会の、奥村監事・岡山理事そして賛助会員の(有)E-SELECTの皆様、大変お世話になり、ありがとうございました。
次回の「実践編(仮称)」は、ぜひ皆様のフィールドで開催される事を願います!

文責:廣瀬(運営委員)

流量観測(上級編)8/25、米原市で開催します

☆キャッチアップ講座「流量観測体験学習会第3回~上級編」

2016年初級編、2017年中級編と続けてきた流量観測ですが、今年は滋賀県米原市で上級編をやります。

下記の要領での開催しますが、今回は開催場所のアクセスが不便なので、参加者の把握を
期限までにしたいと思いますので、JRの方も、マイカーの方も参加連絡のご協力をお願いします。

2018年 上級編のチラシ 20180812

○日時=2018年8月25日(土)

○集合場所・時間=
①JRを利用する方=JR近江長岡駅 12:40(米原乗り換え12:30大垣行き普通電車)

②マイカーで現地集合される方=滋賀県米原市上板並1649
「姉川中部多目的集会所」前の駐車場  13:00までに

https://map.yahoo.co.jp/maps?p&lat=35.4355386&lon=136.3684023&ei=utf-8&datum=wgs&lnm

※それまでに昼食をとっておいてください
※JR利用参加者は、駅からは協議会スタッフのマイカーに分乗していただきます

○タイムスケジュール

13時過ぎ、板並集会所で事前学習と姉川で流量観測体験、集会所にもどってレクチャー17時前に終了予定、
※17:59 近江長岡駅から帰路につけるようにします

○用意して欲しいもの

・水に濡れてもよい服装(予備の着替えも準備できれば)
・暑さ対策、帽子、タオル、など
・長靴(流量観測で川に入るかどうかは別として足場対策として)
・水分補給、飲み物、水筒など
・筆記用具、カメラなど記録に必要と思われるもの

○参加費=500円

○雨天決行・・・河川増水時、雨のひどい時は野外活動の内容、タイムスケジュールは変 更しますが、集会所での座学レクはやります

○エントリー締め切り=8/22まで下記連絡先へ

連絡に必要な事項
・お名前、連絡先(野外現場で電話できる携帯番号など)
・どこに集合して、どこから参加するか?
・個別に考慮してほしい要望など

電話=080-7051-5830(里中)
=メール info@kansai-water.net

○問合せ先=上記に同じ

鳥取ツアー(10/13-14)募集開始しています

「第7回小水力発電を訪ねる旅~新旧交代さ中の鳥取県を巡る」正式募集を開始します!

初めての「小水力発電を訪ねる旅」は2012年、広島と岡山方面を訪問しました。今回はその続編の意味合いを含めた鳥取県への旅です。
戦後、中国地方で活発に建設された多くの小水力発電所が長い歴史を経て、リプレースされる時期となっています。古い発電所を更新して新しい機会設備を導入し、新たな未来に歩み出そうとしている2つの発電所をメインに企画しました。
また、全国でも珍しい「環境立県推進課」を持つ鳥取県庁からレクチャーをいただき、「すいそ学びうむ」という次世代エネルギー施設も見学します。
小水力発電や再生可能エネルギーに関心のある多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

<見学先>
・南谷発電所=倉吉市、出力90kW
・すいそ学びうむ=鳥取市、水素体験学習館
・別府発電所=鳥取市、出力134kW

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まだ調整中ですが、南谷発電所の近くにある山守発電所(停止中)がリプレース計画中ということで、古い外観だけも今のうちに見れたらと考えております。

これまでも、見学と同時に案内してくれた当事者の皆さんからのお話しをじっくり聞くという場面を大切にしてきました。
今回の初日は南谷発電所1ヶ所ですが、天神野土地改良区顧問の杉原さんから苦労話をお伺いする時間をとろうと思います。
「天神野」という地形がどのように形成され、そこを開拓してきた先人の歴史や、FIT制度以後、早い時期でのリプレース案件だったので、どのように農水省と交渉したのかなど、杉原さん達が再生可能エネルギーを活用して、農家の負担を減らしたいという思いをお伺いしたいと思っています。

詳しくはチラシを参照していただき、たくさんの皆さんのご参加をお待ちしております。

鳥取ツアーチラシ0819

○申し込み連絡先:(株)マイチケット(藤原さん)
fujiwara@myticket.jp

連絡先:(株)マイチケット  TEL 06-4869-3444

 

全国小水力利用推進協議会 総会と政策シンポジウムに出席しました(2018年7月21日)

7月21日、日比谷図書文化館で、午前中は第13回定時総会が開かれました。

全国小水協愛知和男会長に代わって、代表理事の沖武宏氏が挨拶され、「2017年度は規約改正をし、理事会で担当を決めた。政府のエネルギー政策において、小水力発電分野から、政策提案を精力的に行うことができ、中小水力関係四団体として連携し、効果も出てきた。」と述べられました。

中島事務局長が、事業報告に立ち、再エネ大量導入や電力系統システムの在り方に関して、政策提言したこと、セミナーや研修会をおこなったこと、関西小水協など各地域団体とも情報交換を図ったことなど報告されました。

新年度事業計画に関しては、再エネ促進政策によって、FIT制度の見直しが行われている。地熱やバイオマスと同様に、中小水力発電は、地域密着の事業実施をおこないつつ、FIT制度の継続を前提に、2030年頃までに大幅にコストを低下させ、FIT制度なしでも経済的に成立することを目指すことが求められている。

系統問題は最重要課題で、小規模分散型の再エネ電源が基幹電源の一つとして活かされるよう、系統システムを再構築する方向に変わったと、理解している。こうした状況変化をうけ、個々の地域事情に応じた小水力発電所建設を支援し、地域主導の小水力開発を促進するための政策提言、人材育成、情報提供や交流などに引き続き取り組むと提起されました。

提案された議案は、すべて異議なく承認・可決されました。

この総会で、代表理事をとかれた沖氏は、関西小水協が2012年に実施した第1回小水力発電ツアーで訪問したイームル工業社で、説明をしてくださった方でした。戦後の復興は、都会に目を向けられていったが、1947年創業者織田史郎氏が、食糧難を解決するうえでも重要な農村地域に、積極的に水力発電所をつくり、法律制定のため陳情し、農村の経済や文化の基盤確立に絶大な成果を収められたことを初めて教えてもらったのです。中国地方の約70年前の偉業を、創業者に直接技術指導をうけながら、山地に分け入り、水車をうまくまわしてこられた沖氏に、改めて敬服と感謝の拍手を送りました。

 

 

 

 

 

午後は小水力発電政策シンポジウムが開催されました。

※全国協のWebで政策シンポジウムの講演資料を掲載しています。http://j-water.org/news1/20180721shiryou/ )

  1. 提言発表「2030まで/以降の小水力の課題と求められる シナリオ作成」 中島 大 (全国小水力利用推進協議会 理事・事務局長)
  2. 基調講演『再エネ大量導入の課題とBeyond2030の電力NWに向けて』
    曳野 潔 (資源エネルギー庁 電力基盤整備課長)
  3. 講演・テーマ1 『小水力と消費者の観点からみた、
    電力システム・系統の在り方』 船津 寛和 (株式会社パルシステム電力)
  4. 講演・テーマ2 『シュタットベルケの可能性』
    青山 英明(一般社団法人 ローカルグッド創成支援機構 事務局長)
  5. 報告 『2030に向けた取り組みと課題』
    (中小水力4団体のうち公営電,水懇,自家懇、から報告)
  6. パネルディスカッション『小水力発電開発,現在の課題と中長期戦略について』
    モデレーター:小林 久 (茨城大学教授、全国小水力利用推進協議会・理事)

盛り沢山で、消化不良気味になりましたが、自立性をもった小水力発電の開発と、ローカル系統のあり方について考え、今後議論していかなくてはなりません。そのためには、今現在のエネルギー事情について、大規模電力事業者も情報開示を積極的にわかりやすく行い、より広範な人々と小水力発電を再エネの前面に押し出せるようにしたいと思いました。                        (文責 澤田)

 

第2回オーストリアツアー(6/7-8・後編)

オーストリア訪問の旅もあと2日を残すところとなりました。フォーアールベルク州はスイス、リヒテンシュタインに近いエリアなので「夕食にチーズフォンデュはどうですか?」と、食事の趣向でも、西に来た印象でした。

○6/7(木)  みんなで見学する最後の場所です。会社の名前がはっきりしなかったので後から調べてみました。

林業、伐採、切り出しをしている方の会社   www.agrar-rankweil.at

バイオマスによる地域熱供給会社  www.biomasse-rankweil.at

2つの事業体が機能しあっている会社です

2階をCLT工法で改装した社屋。 木の良さをふんだんに活かしています。

環境に優しい事業として認定されている、証明書が入口に表示してありました。

説明してくれた社長のベーンヘルドさん、持っているのは地下配管の現物

 

 

 

 

 

周辺5km2のエリアを2本の温水供給ラインでカバーしています。

2つある、バイオマスボイラー。大きい方は冬季に稼働。暖かい時期は、小さい方だけ燃やしています

 

 

 

 

 

 

今は休んでいる大きい方のボイラー内部を見せてくれました。上から段々に燃え落ちてくるようです。

稼働中の炉もちょっとだけ。開けると温度が下がりますので。

供給するラインと使う側を区別するインターフェイス機器。この仕組みはちょっと難しいです。

 

 

ご自慢の会議室、木の香りがすがすがしい。自慢したい気持ち、よく分かります。

断熱効果のある2層リペアガラスの窓

 

 

 

 

 

 

 

ベーンヘルトさんの話によると「ランクウェル村の3500haの森林を管理している、所有者は850人の民間人の所有」「1990年に大きな風水害があり7万km2がダメになりぼう大な丸太が余った」「それを見てバイマス利用を思い立った」「入念に森林を調査し70%以上の樹木が古い木だと分かり、今後42年間かけて丁寧に自然更新していけば、山が若くなると分かった」「しかし熱供給を始めた当初は、石油の値段との闘いで大変だった」「しかし、今では”うちにもつないで欲しい”と頼まれるほど。しかし、その時でもしっかりコスト計算をして導入してお客さんがプラスになるか検討する」「初期投資に7~8000ユーロ、月々の使用量など、お客さんに技術的なこともしっかり、分かってもらうまでとことん説明する」「設置後の状態も常に情報公開して質問にいつでも答えられるようにしている」

オーストリアはすでに建設した原発を、1978年、国民投票をして、僅差で「廃棄する、原発はしない」と決めた国です。その時の国民投票の時も、フォーアールベルク州は他州より原発NOの人が多かったと以前、聞きました。なるほど、こうした「とことん分かるまで説明して納得する」という文化の素地が、ここにあるのではないかと思いました。

水力発電も熱供給も技術分野の違いはありますが、メカに弱いシロウトでは、なかなかとっつきにくい構造です。しかし、そこをベーンヘルトさんは「分からない事はいつでも聞いて」「あなたが分かるまで説明します」と、そのていねい誠実な対応がここまで事業を確実にしてきた基本ではないかと拝見しました。

近くでランチをいただいて、午後は自由時間です。と言っても、全員がフェルトキルヒ市へ移動して、ひとまず、市内の観光地メインである旧市街あたりを歩いて、再集合しましょうと、それぞれに一回り。

旧市街に面した商店街のような建物と道ではカフェテラス
丘の上に中世のおもかげたっぷりのお城があります

旧市街のランドマーク、猫の塔。 横断幕は「フェルトキルヒ市お誕生800年のお祝い」 

6/7の当初の予定では、フェルトキルヒ市のシュタットベルケが保有する水力発電所2ヶ所の見学を予定していたのですが、この「お誕生800年」一大イベントのために市の職員の人が対応不能との返事があり、発電所内部や芸術文化センターの見学は諦めざるをえませんでした。旧市街地のすぐそばに1ヶ所、歩いて15分ほどの場所に1ヶ所あると聞いていたので、自由行動の間に行ってみました。

フェルトキルヒの事は、以前、オーストリアを何度か調査訪問している、京都府地球温暖化防止活動推進センターの木原さんから情報をもらっていたことが大変役立ちました。ここからは木原さんのレポートから引用させてもらいます。

「1906年に住民出資で建設されたのが、第1発電所(2300kW)で、市内のそばを流れている川から運河を引いています。

旧市街地に突然出現する運河を利用した、第1発電所
フェルトキルヒ第2発電所
地下建屋の上に巨大な除塵機が

当初は石炭火力も併設して独立系統で運用されていたが、1924年に大きな系統に接続されたのを機に、石炭は不要となった。1992年にオーバーホールして発電機を入れ替え、無人運転となった」

 

 

「第2発電所は2003年、第1発電所へ導水する運河を改修した時に、同時に堰も大規模改造して堰の真下に水車発電機を設置した(4000kW)」

 

 

「もう一つ、第3発電所は2014年、7200kWであるが、ここは遠くて見れません。この3つの水力発電所でフェルトキルヒシュタットベルケは、市内電力の4割弱を賄っていて、送電網も所有している。足りない電力は、フォーアールベルケ州公社から買っている」との事でした。

 

2つの発電所や今回、入れなかった文化芸術センターの前を通ってバス通りに戻りました。市内はシュタットベルケが配信しているフリーWi-Fiの表示がありました。

ここまでが今回のオーストリアツアーの全日程です。この後、午後の自由時間は各自、買い物や夕食にあてて、無事、みんな夜までにホテルに戻っていました。6/8、翌日の朝、荷物をまとめてフェルトキルヒ駅から電車にのり、行きの逆でチューリッヒ空港へ移動しました。

旅の途中、ちょっと熱ぎみの方がおられた程度で、皆さん、ケガ病気もアクシデントもなく、トランジットが長い方もおられましたが、6/9の夜までには日本にもどってきた次第です。

第2回オーストリアの小水力を訪ねるツアーを終えるまで、去年から準備を手伝ってくれた通訳のモニカさん、オーストリア大使館様の後援、賛助会員のWWS-ジャパン、イー・セレクトの皆さんにお礼を申し上げます。

何よりも、1週間という長い時間をツアー参加に確保してくださった参加者の皆さん、ありがとうございました。それぞれのお仕事にこのツアーがうまく役立ちますことを願っております。

来年も3回目ができますように・・・。            (文責:里中)

第2回オーストリアツアー(6/6・中編)

前半6/4~6/5は、小水力発電所見学に集中しました。去年より規模の小さい発電所を探してもらった事と訪問した時がちょうど水量の少ない時期だったので、地理的条件、気候や河川環境など、日本とオーストリアの違いを差し引いても、参考になる場所が多かったです。訪問先は、ザルツブルグから南東と北東、リンツ市周辺という回り方をしました。

後半の6/6~6/7は、チロル州、フォーアールベルク州へ西へ移動しました。ここから小水力発電だけでなく、オーストリアのエネルギー状況全体の様子を知ろうという企画です。人々の暮らしの中に根づく再生可能エネルギーを知ることで、さらに小水力発電を促進する意義に近づきたいと考えました。

前編=6/3-6/5 中編=6/6 後編=6/7-8としました。

6/6の出発の前に、6/3-5、宿泊したフリザッファ―ホテルの写真を少し紹介します。去年、第1回の時も利用させてもらい好評だったホテルです。

ザルツブルグ市内より郊外の村にありますが、とても快適なサービスでした

 

中庭をはさんで朝食は朝日がまぶしいテラスでも

今日は荷物をまとめて、西のフォーアールベルク州に列車で移動します。なので、お世話になった貸切タクシーの運転手さんが、荷物用キャリーをタクシーの後ろにつけて準備してくれました。これが、超優れものです。現地のマイカーをよく観察すると、この「後ろにキャリーを引くための装置」、何と呼ぶのか分かりませんが、キャリーを引いて回転してもバックしても大丈夫なように、前の車と電気回路がつないであってウィンカーが連動しています。8人乗りタクシー座席にみんなで座って、メイン車のトランクはそんなに広くないので、このキャリーがあっておお助かりでした。

優れももの、キャリー。全員の荷物を積み込みました

 

 

 

 

 

オーストリアは家族、友達、みんなで長い休暇を楽しむ文化がある国です。アウトドアが盛んで、キャンプ、トレッキング、魚釣り、ボート・ヨット、ハングライダーなど、大きな荷物を積んで1週間、2週間、美しい自然のある場所に出かけて、思い切りリフレッシュするのだそうです。そうした時に、こうしたキャリーは必需品。運転手さん曰く「みんな、持っているよ」「これが無いとキャンプに行けないから」と。さらに「日本にはないのか?」「なら、日本人はキャンプに行く時、どうするの?」と聞かれましたけど、(う~ん、困った)。「キャンピングカーをレンタルするかも、、、」と、もごもご返事しましたが、第一、日本では2週間も仕事を休めるないよ、なんて説明できへん・・・。仕事と休暇のオン/オフ環境自体が、オーストリアと日本では違うので、、、と、そんな難しい英語は話せなかったのですが、何ともうらやましい気持ち。と同時に、人口一人当たりの名目GDPは、オーストリアより下の日本だというデータを思い出しました。平日、働く時はすごく集中してハードワークし、休む時はしっかりオフを楽しむオーストリアの皆さん。この切り替えの良さは、日本社会も学ぶことがあるのでは、と思いました。

○6/6(水)  ザルツブルグ州からチロル州に向けて山道をキッツビール市に向けて走りました。予定通りの時間に着くと、同市のシュタットベルケ責任者、コーンベルガーさん、市長の代理でニコレッタさん、管理担当のハイデッカーさんが迎えてくれました。

キッツビール市シュタットベルケ HP  www.stadtwerke-kitzbuehel.at

通された会議室のテーブルの上には、こんな午前中の訪問なのに、おごちそうが山のように!!

飲み物、おごちそう、お土産満載のテーブル

「プレゼンを聞きながらお気楽にどうぞお召し上がりください」と言われても、(もぐもぐしながら聞くのは、失礼では、、、)と、私以外の参加者もあまり口にしなかったので、残してしまい、これもまた失礼なことになってしまいました。ご準備いただいシュタットベルケの皆さん、ごめんなさい。たくさん記念のお土産もいただきました。ありがとうございます。

キッツビール市の人口は8300人、来客者が1万人ということで、合計約2万人が暮らす、滞在するという想定でライフラインが構築されています。1960年代、往年のスキープレイヤー、トニー・ザイラーさんの名前はご存知ですか? ここは彼の故郷であり、日本との縁は、山形市と姉妹都市なので定期的に交歓をしているそうです。今年も19人で山形、東京、広島に行く予定だと言っていました。コーンベルガーさんのプレゼンも開口、「ミナサン、ヨウコソ、オコシクダサイマシタ」と、日本語で歓迎してくれました。

プレゼンのスライド、モニカさんのドイツ語通訳をはさんでやっと分かるかな?

同市のシュタットベルケは、市議会が100%持っているタイプのものです。行政、市議会、シュタットベルケ委員会という構造の中で、水道・電気・下水・ケーブルTV・インターネット・市内バスを運営しています。

 

シュタットベルケの発祥の元や、やはり水力発電でした。廊下の壁にあった古い写真と当時のチラシを入れた額縁を持ってきてくれて、「1893年、この水力発電所から電気が生まれました。ここに”6/8はあなたのランプを持ってきてください、これから電気をあげます”と書いてありますよ」

1893年と言うことは明治26年。蹴上発電所が運転開始したのが明治24年、1891年。ほとんど同じ時期に、オーストリアでも日本でも、水力発電所が建設されて、地域の人々に電気を配り始めたことが分かりました。(やっぱり、水力、いいね)と秘かに納得。

記念すべき初めての水力発電所、稼働のお知らせ(1893年)

市全体で年間に必要とされる電気総量は約90Gwhだが、シュタットベルケで発電できる量は、約75Gwh。足りない分はチロル州20ヶ所を統括する「TIRAG」から、あるいはオーストリアの民間配電会社のエンパッハ社、ドイツ、ライプチッヒにある電力取引所などから買うとの事でした。

 

市が保有する4つの水力発電所のうち車で行ける範囲の2ヶ所を案内してもらいました。1ヶ所目は、水道施設の中に設置したペルトン水車を見学しました。

市街地から約100m登った所にある水道施設の中にある水力発電を見に行きます。

施設内の部屋にこじんまり設置された水力設備、音があまりうるさくない
こちらは上水の貯水タンク。大事な市民の飲み水は山からの湧水です

 

 

 

 

 

何より日本との違いは、水への意識の違いです。日本では、「上水の<途中>に発電装置を設置して、発電した後の水を人間が飲むなんて」と、まるで発電に利用した水は汚れているかのように嫌う傾向が上水管理者にあるように聞いていますが、こちらでは「そんな事、ぜんぜん、気にならない」との事でした。

実際、ツアーを続けている中での食事風景の時、あんなに美味しいレストラン室内でも、ハエがぶんぶん飛んでいるし、大きな樹の下の野外テラスでは、上から花の雄しべか雌しべかがはらはらと、降ってくるしで、ドリンクの上にコースターでふたを置かないと、雄しべまで飲んでしまうはめになります。

しかし、オーストリアの皆さんは「これで普通、自然なんだから」と気にしていません。こんな自然への感覚の違いが、上水施設での小水力発電を当たり前にしているのかも知れないと感じました。

もっと高い位置にある上水施設

続けてもう一つの上水施設、水力発電所を見せてもらいました。

3つ並んだ水車と発電機

 

 

 

 

 

紫外線で水道を消毒するらしいです

 

 

 

 

 

ドイツやオーストリアのエネルギー事情を支えるシュタットベルケの仕組みがすべて分かったわけではありませんが、京都大学の諸富先生がある講座で「シュタットベルケでは収益プラス事業であるエネルギー部門で利益を出して、マイナスになりがちな交通網サービスを補てんしている所が多い」とのお話しを聞いたので、同じ質問をコーンベルガーさんに聞いてみると「はい、その通り」でした。市民の足を確保するという事は行政にとって大事なサービスですが、どこの国でも交通部門だけで収益をあげるというのは難しいことのようです。どんな山の上にも家があって各家庭は、雪道でも登ることができるマイカーをお持ちですが、それでも市内を循環する交通網をきちんと維持運営していく事は、街そのものの動脈静脈を健全に保つ意味があると思いました。この話は、翌日の街、フェルトキルヒ市でも感じたことです。

次の見学先は、当協議会賛助会員(有)イー・セレクトさんの提携先であるビショファー社が設置管理している、山の上のチーズ工場、レストラン、ペンションに向かいました。

緑のポロシャツを着た、チーズ工場の若き経営者と隣は3日間お世話になった運転手さん

チーズ工場はかなり山の上。下のパーキングでキャリーを分離して、案内役のビショファーさん先導で登りました。

 

 

 

ビショファーさんはこのタフな車で発電所を回るようです

まず最初にチーズ工場の見学と説明を聞かせてもらいました。ここは実際に牛を放牧しながらその牛から搾乳した新鮮な牛乳からチーズをつくっています。なので、工場もレストランもペンションも春から秋までの放牧期間だけのオープンです。そうした限定的な電気の使い方も、ここが「独立電源」として成立している要素ではないかと思いました。

※冬の間でも雪のトレッキングを楽しむ人達のために、トイレ施設に必要なだけの電気は年間、供給しているとの事です。

ガラス窓の向こうの工房と保管庫。
今日、カットしたチーズ(名前は忘れました)とハム、ベーコン、サラミなど

パンを焼く香ばしい匂いがふんわり漂っていました、本当に美味しそう 

 

 

 

 

 

発電所建屋はチーズ工場のそばですが、軽くランチをいただいた後に、取水ポイントまで車で登ることに。ここから更に200m以上も上なうえに悪路の坂道で、ちょっとドキドキしました。

この山道を登りました

この小さな谷間が取水ポイント、先を歩くビショファーさんと彼の娘さん、モニカさん

 

 

谷間の水と昔利用していた1号取水の水もパイプで足していました。

 

建屋はガラス張りになっていて、トレッキングやチーズ工場訪問者にもよく見えるようになっています。上部には小水力発電所についての解説ディスプレイがあって、誰も居なくてもここの発電所のことが分かるようになっています。ビショファーさんご自慢のショールーム的モデル発電所です。

建屋の前、右端にビショファーさん
落差で稼ぐペルトン水車

 

いただいた資料によると、

水量=50L/s

落差=268m 出力=105kW

 

 

「独立電源」は発電する量と使う電気とのバランスをどうとるのかが課題となります。ここの発電所は、使う側の量に合わせて「デフレクター」を調整して出力調整をしているという、かなりマニアックな方法だと言うことでした。

 

夜にはフェルトキルヒ駅に到着しないといけないので、一番近い、特急の停まる駅、ウェルグルまで降りて、そこで貸切タクシー、運転手さんとお別れ。フォーアールベルク州へ移動しました。

改札口がなく、すぐにホームに入れるオーストリアの駅です。ここでも指定車両の場所が分からない問題が・・・と思いきや、ホームに1等、2等、号車の図解の掲示板がありました。「そうそう、これが無いと分からないよね」と、初日の特急車両探しで慌てたことも笑い話に。

車両構成を示す図解、これがチューリッヒ駅になかったのですよ

夕方、フェルトキルヒ駅に到着して、宿泊先のランクウェル村のホテルに無事到着しました。(後編に続く)