第8回小水力発電を訪ねる旅~四国・徳島と愛媛を巡る(9/28-29)

2012年当協議会設立した年から実施している「小水力発電を訪ねる旅」も、今年で8回目となりました。
昨年の鳥取方面は、1950-60年代に建設された発電所が更新時期を迎えた、中国地方の小規模な発電所が どんな様子になっているか、見て回りました。

今年のテーマは、低圧連系規模の佐那河内発電所と、一部地域配電をしている住友共同電力さんの発電所です。
昨年の北海道ブラックアウト問題の時に、支笏湖周辺で王子製紙が保有する水力発電からの電気が 地域に配電されていた事で停電をまぬがれた例を知り、電力会社ではない民間の水力発電所が 地域民家に配電している住友共電さんの様子を見学、お話しを伺いに行こうと思います。


京都を出発して1泊2日のバス旅行でも京都にもどって来れる見学先を見つけるのが
だんだん難しくなってきました。

今年の徳島県の佐那河内村~愛媛県の新居浜市・四国中央市でも、時間行程はかなり厳しくて、 宿泊場所の選択について、費用アップするので迷いましたが、発電所に一番近いというアドバンテージを優先させていただきました。

申込用紙は下に添付しております。
今年も賛助会員のマイチケットさん(旅行代理店)が旅行企画を手伝ってくれます。

佐那河内村さん、住友共電さんには土曜日/日曜日の見学ですが、ご協力くださいました。
会員の皆さんはもちろん、一般参加の方も歓迎ですので、お誘いあわせください。
(水力発電所ってどんなもの?)と初めての方も、どうぞお気軽にご参加くださいますよう
ご案内いたします、よろしくお願いします。

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【第8回小水力発電視察旅行〜(仮)徳島県・愛媛県を訪ねる〜】
日時:9月28日(土)〜29日(日) 1泊2日
集合:9月28日(土)08:15 京都駅観光バス乗り場
解散:9月29日(日)18:30 (予定)京都駅解散

旅行代金:32,000円
※旅行代金に含まれるもの
専用マイクロバス貸切料(ドライバー1名費用も)
宿泊費(3〜4名1室/朝食・フレンチの夕食)(飲み物アルコール別)
昼食代(2回)

訪問先:佐那河内村発電所・別子銅山記念館・小美野発電所・別子山発電所
マイントピア別子

最少催行人員:18名
定員    :21名(+6名)

宿泊先:『森林公園 森のゆらぎ オーベルジュ』
http://besshiyama.com/yuragi/

※この宿泊先は無駄のない行程を組むための立地条件を第1に考え選択しました。
温泉ではありませんが森林の中の宿泊施設で、フランス料理のフルコースを
お楽しみいただけます。

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第8回小水力申込書

全国協議会総会(7/20)と政策シンポジウム

小水力協議会という名前の団体は、北は北海道から南は鹿児島まで、各地にありますが、そうした全国の小水力仲間達を水平関係的にまとめているのが、全国小水力利用推進協議会です。今年の総会、シンポジウムに当関西協議会監事の奥村さんが出席してくれたので、報告と写真をお届けします。

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令和元年7月20日、東京都日比谷図書館コンベンションホールで行われました全国小水力利用推進協議会第14回定時総会および小水力発電政策シンポジュウムに、出席致しました。

1 全国小水力利用推進協議会第14回定時総会
別紙議案書にもとづき行われました(10時30分~11時30分)
司会者・議案説明 中島 大
議長       後藤 真宏
会の成立    会員数187名 出席者22名 委任状70名
第一号議案   事業報告(中島)
第二号議案   決算報告(中島)
監査報告(中込秀樹)
異議なく可決
第三号議案   事業計画及び予算(中島)
その他
異議なく可決

(総会に参加してみて)
議案書が比較的詳細に作成されていたため会の事業内容が良く分かりました。
昨年度の決算が1千万円のところ本年度の予算が約倍以上の2千4百万円となっているので、協議会の組織・体制がどうなっているのか、大幅増加分は委託されるが多少の不安が残りました。
相当な予算なので、セミナー・研修会などの講師派遣などボランティアが多いようなので、少なくも実費を出さなければ、会の発展はできないと思います。会員の出席が22名で非会員が多いなか、大きな会場で発言が難いように思われるので、総会には会員のみで、小会場で今後行われてみては、と感じました。

 

 

 

 

 

Ⅱ 小水力発電政策シンポジュウム
1. 日時 令和元年7月20日 13時30分~17時
2. 出席者  約100名(会員・非会員)
3. 司会者  服部乃利子理事
4. 開会挨拶
会長愛知和夫氏欠席のため、前田典秀理事が挨拶文代読

 

 

 

 

 

5. 講義内容(配布資料にのっとり)

(1)議題   日本文明とエネルギー(水力発電の底力)
講師   竹村公太郎(日本水フォーラム代表理事)

講義概要  世界のエネルギー自給率日本は33位で6%に過ぎない。日本は水力発電には恵まれているが、大規模発電はできない。小水力発電は可能であるが、電力量は微々たるもので再生可能エネルギーの位置付けが低いことが発展を鈍らせている。日本列島をエネルギー列島に分散と多様性化し、過去に北海道の停電のような集中化は避ける。竹村講師の「水力発電が日本を救う」の本の内容と乖離があり、配布資料からも小水力のあり方について少し、理解できにくかったように思いました。


(2)議題  地域のための小水力開発・現在~コミュニティパワーの活用
講師    清水満(泉北水力発電株式会社)

講義概要  秋田県における既設再エネ事業、仙北市の未開発水力、水力発電の義務と責任、地域のための小水力開発とは、地域貢献型水力開発を実現するためのポイント、秋田県及び仙北市の現状と課題、仙北水力発電開発の現状について配布資料にもとづき詳しく説明がありました。小水力発電は、太陽光発電や風力発電から見ると、少量の電気しか望めない。地域貢献型水力開発は、地域の関係者がプロジェクトの大半を所有する。プロジェクトの意思決定はコミュティに基礎をおく組織によって行う。社会的・経済的便益の多数は地域に分配する。この三原則が小水力の実現のカギであるとの力強い講義がありその意気込みに感服しました。このような事業家が各県に誕生すれば、中山間地域の町おこしに小水力が貢献できると確信しました。

 

 

 

 

 

(3)議題      エネルギーの民主化とデジタルグリッドの未来

講師      服部力也(デジタルグリッド代表取締役会長)
講義概要    金融のデジタル化によるビッグバンが起こっているが、電力はアナログの世界になっているので近い将来デジタル化にしていきたい。再生可能エネルギーの時代に入って来たので、系統不安定をなくし系統強靭化を図らなければならない。小水力発電は地産地消による地域の再生ができ唯一の電源である。資料も分かりやすく勉強になりました。

シンポジュウム終了後,新橋の中華料理店で24人が出席して懇親会が開催されました。
地方協議会の運営や財務、小水力地点の選定の難しさ、など苦労話に花が咲き有意義な一時を過ごすことができました。  (関西協議会監事:奥村 一)