全国協議会総会(7/20)と政策シンポジウム

小水力協議会という名前の団体は、北は北海道から南は鹿児島まで、各地にありますが、そうした全国の小水力仲間達を水平関係的にまとめているのが、全国小水力利用推進協議会です。今年の総会、シンポジウムに当関西協議会監事の奥村さんが出席してくれたので、報告と写真をお届けします。

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令和元年7月20日、東京都日比谷図書館コンベンションホールで行われました全国小水力利用推進協議会第14回定時総会および小水力発電政策シンポジュウムに、出席致しました。

1 全国小水力利用推進協議会第14回定時総会
別紙議案書にもとづき行われました(10時30分~11時30分)
司会者・議案説明 中島 大
議長       後藤 真宏
会の成立    会員数187名 出席者22名 委任状70名
第一号議案   事業報告(中島)
第二号議案   決算報告(中島)
監査報告(中込秀樹)
異議なく可決
第三号議案   事業計画及び予算(中島)
その他
異議なく可決

(総会に参加してみて)
議案書が比較的詳細に作成されていたため会の事業内容が良く分かりました。
昨年度の決算が1千万円のところ本年度の予算が約倍以上の2千4百万円となっているので、協議会の組織・体制がどうなっているのか、大幅増加分は委託されるが多少の不安が残りました。
相当な予算なので、セミナー・研修会などの講師派遣などボランティアが多いようなので、少なくも実費を出さなければ、会の発展はできないと思います。会員の出席が22名で非会員が多いなか、大きな会場で発言が難いように思われるので、総会には会員のみで、小会場で今後行われてみては、と感じました。

 

 

 

 

 

Ⅱ 小水力発電政策シンポジュウム
1. 日時 令和元年7月20日 13時30分~17時
2. 出席者  約100名(会員・非会員)
3. 司会者  服部乃利子理事
4. 開会挨拶
会長愛知和夫氏欠席のため、前田典秀理事が挨拶文代読

 

 

 

 

 

5. 講義内容(配布資料にのっとり)

(1)議題   日本文明とエネルギー(水力発電の底力)
講師   竹村公太郎(日本水フォーラム代表理事)

講義概要  世界のエネルギー自給率日本は33位で6%に過ぎない。日本は水力発電には恵まれているが、大規模発電はできない。小水力発電は可能であるが、電力量は微々たるもので再生可能エネルギーの位置付けが低いことが発展を鈍らせている。日本列島をエネルギー列島に分散と多様性化し、過去に北海道の停電のような集中化は避ける。竹村講師の「水力発電が日本を救う」の本の内容と乖離があり、配布資料からも小水力のあり方について少し、理解できにくかったように思いました。


(2)議題  地域のための小水力開発・現在~コミュニティパワーの活用
講師    清水満(泉北水力発電株式会社)

講義概要  秋田県における既設再エネ事業、仙北市の未開発水力、水力発電の義務と責任、地域のための小水力開発とは、地域貢献型水力開発を実現するためのポイント、秋田県及び仙北市の現状と課題、仙北水力発電開発の現状について配布資料にもとづき詳しく説明がありました。小水力発電は、太陽光発電や風力発電から見ると、少量の電気しか望めない。地域貢献型水力開発は、地域の関係者がプロジェクトの大半を所有する。プロジェクトの意思決定はコミュティに基礎をおく組織によって行う。社会的・経済的便益の多数は地域に分配する。この三原則が小水力の実現のカギであるとの力強い講義がありその意気込みに感服しました。このような事業家が各県に誕生すれば、中山間地域の町おこしに小水力が貢献できると確信しました。

 

 

 

 

 

(3)議題      エネルギーの民主化とデジタルグリッドの未来

講師      服部力也(デジタルグリッド代表取締役会長)
講義概要    金融のデジタル化によるビッグバンが起こっているが、電力はアナログの世界になっているので近い将来デジタル化にしていきたい。再生可能エネルギーの時代に入って来たので、系統不安定をなくし系統強靭化を図らなければならない。小水力発電は地産地消による地域の再生ができ唯一の電源である。資料も分かりやすく勉強になりました。

シンポジュウム終了後,新橋の中華料理店で24人が出席して懇親会が開催されました。
地方協議会の運営や財務、小水力地点の選定の難しさ、など苦労話に花が咲き有意義な一時を過ごすことができました。  (関西協議会監事:奥村 一)

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