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総会議事録


設立趣意書

 2011年3月11日に発生した東日本大震災と福島原子力発電所事故は、私達に大き な警告と教訓をもたらしました。島国日本のエネルギーはいかにあるべきか、多くの人が 考え始めています。いつまでも化石燃料や原子力発電に依存せず、エネルギー資源の多様 化、分散化の必要性とともに、再生可能エネルギーの徹底した利用へ舵をきろうと、世論 は盛り上がりをみせています。政府も再生可能エネルギーの利用を推進するため、2012 年7月に固定価格買取制度をスタートさせました。

 再生可能エネルギーの中でも特に、水力は自然の水循環の過程で利用できるクリーンな エネルギーです。自然環境や地域社会に大きな影響を及ぼすダムなどの巨大な構築物を伴 う大規模水力発電と異なり、身近かな水流のエネルギーを使う小水力発電は、ヒューマン スケールで環境改変も少ない、自然との調和を図りやすいエネルギー利用手段です。ま た、小水力の利用法は電力に限りません。小水力の利用は、地元の新たな産業として大き な可能性を秘めています。

 関西一円、福井、三重は豊かな水源を擁しており、過去において各地で小水力利用を行 なっていた実績もあり、大きなポテンシャルを有しています。私たちは、原発依存度が最 も大きい関西だからこそ、地域の特性を生かした地産地消型の小水力利用を進めることに より、持続可能な社会の構築を目指します。同時に自然に生かされ、地域の歴史やコミュ ニティを大切にする「足るを知る」社会への転換を図りたいと考えています。

  このような考えにより、住民、行政、企業、研究機関等が連携して、地域のために、地 域が自主的に行う小水力利用の推進を図る場として、以下の4点を重視した関西広域小水 力利用推進協議会を設立いたします。



1)主に関西において、地域のために小水力利用を行う事業主体が円滑かつ効率的に事業を実施することができるよう「支援」する

2)NPO法人、企業、官公庁、学校など、小水力利用に関心を持つあらゆる組織の人た   ちや個人が自由に情報交換を行う「場」を提供する

3)小水力利用により「地域社会の自立や強化」に貢献する

4)自治体等と連携しつつ、支援制度の創設や小水力利用の普及など社会基盤の強化を働   きかけることができる「発信力」を持つ

                                                 

2012年9月1日
  関西広域小水力利用推進協議会 呼びかけ人一同