2023年秋から続けている「諦めない小水力発電 連続講座」も5回目となりました。

今回は、昨年2024年11月さいたま市で開催された全国小水力発電大会で久しぶりに再会した、富山県アルプス発電、小早月発電所所長の砂子真輝さんに京都まで来ていただくことになりました。
さいたま大会の時に「うちの発電所、去年、オーバーホールしたんですよ」と伺いました。小早月発電所さんは2012年に運転開始をしています。FIT開始直前のころ、民間の小水力発電所としてはトップランナーのような事業者さんなので、何をするにも「一番のり」の苦労があるでしょう。そこをぜひ、関西小水力協議会でお話しくださいとお願いしておりました。
この連続講座は(ここだけの話)が多いので、いつものように、発表された全部のスライドを印刷したり、ここでご紹介することはできないのですが、当日、大雪の中を富山から高速道路を飛ばして駆けつけてくださった砂子さん、たくさんの写真を用意していただき、本当にありがとうございました。
5回目の様子を写真とキャプションで簡単に紹介します。







砂子さんは過去の全国大会で発表された時も「伊勢神宮が式年遷宮ということを繰り返すのには、特有の建築技術を継承する、世代交代する意味があるのではないか」と持論をおっしゃった事を聞いた記憶があります。
今回も、所長さんとしての過去の経験をできる限り記録して、次の所長さん候補の若手に残していくという事を心がけているとお話ししてくれました。
電力会社各社には、各社それぞれのメンテナンス体制、定期点検マニュアルなど、水力発電の歴史を重ねた蓄積が継続されていると想像します。
電力会社と民間事業者とでは、会社の規模も発電量も人材も違うので一概に比較はできないでしょう。ある意味、電力会社のされている事をすべて真似できるものでもありません。また、小早月発電所は民間でもかなり大きな出力の発電所です。民間発電所の多くを占める200kW未満で、小早月さんと同じ事が出来るかと言うと、そこも新たな工夫が必要かも知れません。
水力発電所は、建設が完成したらホッとしがちですが、本当の真価を発揮するのはもちろん運転開始以後であり、そこから長寿命を維持していく事が他の電源と格段に違う長所だと言われています。
運転開始直後は、どんな発電所でも、さまざまに調整が必要なことが出てきて、予想外のアクシデントもありがちです。しかし、そこはまさに、先輩格の人や技術経験者から知恵をもらったりして、改善改修を繰り返し、計画予想通りの年間発電量を目指すのが本来の姿です。計画通りの発電量が出ないのは、どこかに問題があるのでしょうから、そこを改善していかなければ、せっかくコストと労力をかけた水力発電所が泣いてしまいます。
今回の講座を開催するにあたり、古栃社長様を始めとするアルプス発電さんの皆さん、砂子さんに改めてお礼申し上げます。(文責:事務局里中)